2019-09-16から1日間の記事一覧

Paradise Lost

2011/08/29 14:15 ある麗らかな浅春の日曜日、指を絡ませながら、トオルとミアは市の公園を歩いていた。 昼下がりのSOLが、ミアの白いカーディガンやベージュ色のプリーツスカートの皺にスミレ色の柔らかな影を作っている。――最近SOLの力が衰えてきているよ…

サンダカン八番娼館

2011/08/26 13:14 いつもながらの長文、どうぞご勘弁を。 サンダカン8番娼館という本をお読みになったことがおありでしょうか。そう言いながら、実はわたしはまだ読んだことがありません。ただ、今すぐにでも読んでみたいと思っています。なぜこれを読みた…

意志と心

2011/08/21 14:53 以前に意志というものについて駄文をものした。意志とは、自由意志などというように人間が自律的に何かを実行、または決定することである。そこでわたしが問題としたのは、自由とか自律とか言うけれども、本当にそうなのだろうか、というこ…

三島の檄文

2011/08/21 17:08 以前にトピに上げたものです。 途方もない災難が日本を襲いました。いえ、災難は今もなお牙を剥き出しにして襲いかかろうとしています。この度の災害に際し、これは我が国の在りように対する神のお怒りである、とお感じになった会員の方も…

2010.08.02産経「正論」より

2011/08/20 23:00 以下は、去年の8月2日にトピとして上げたものです。歴史御杖代さんからもコメントを戴きました。余りに新保氏の文章が秀逸なので、もう一度掲載しようと思います。 本日(8月2日)の産経新聞は、石原慎太郎氏の「日本よ」も「正論」も素…

阿南惟幾 日本のいちばん長い日

2011/08/15 12:56 文藝春秋2008年5月号 保坂正康氏(ノンフィクション作家)の 新資料公開ニ・ニ・六と聖断 阿南自決の真相より 阿南陸相は終戦の日(遺書では昭和二十年八月十四日夜)に「一死以テ大罪ヲ謝シ奉ル 神州不滅ヲ確信シツヽ」と遺し自決し…

真・善・美

2011/07/30 09:57 藤原正彦さんの「日本人の誇り」を読んでいて、「真と善と美は同じものの違う側面である」という言葉に出会った。もっともこの言葉は、藤原さんの発明ではなくて20世紀最大の数学者と讃えられるヘルマン・ワイルが発したものである。藤原さ…

意志について

2011/07/22 12:16 一匹の蟻を踏み潰すか否かで将来は変わるだろうか? ゲーテはこのような疑問を提示した。いわば、人の意志が未来に影響を及ぼすかどうか、という問いである。もちろん、人の意志の力は大きい。このことに疑問をはさむ余地はない。しかし、…

つづき

2011/07/21 14:40 後藤忠政氏は、アメリカで肝臓移植をすることによって死を免れた。そしてまたそのことにより、自らのやくざ人生に終止符を打った。なぜなら氏は、その肝臓移植手術以降、山口組と疎遠?になっている。直参組長としての務めであろう会合に出…

昨日のつづき

2011/07/19 20:12 後藤忠政氏は、現役時代、様々な事件に関係している。創価学会の池田会長(当時)を拳銃で脅しまわったり、武富士の上場を実現させたりと、実に忙しくわが国の闇の社会を動かしていた。有名な伊丹十三襲撃事件にも関わっていたし、真珠宮ビ…

「憚りながら」

2011/07/17 20:18 わたしは、ほとんどの日本人と同じようにやくざなど大の嫌いだが、どういうわけかその破天荒な生き方にはついつい魅了されてしまうのだ。ときに、やくざの生き方こそ本来の人間のあるべき姿ではないか、とさえ思い込んだりしてしまう。山一…

日本復興の第一歩は菅内閣打倒!国民大行進に参加して

2011/07/11 19:25 昨日、吉祥寺のデモ行進に出かけた。「頑張れ日本!全国行動委員会」主催のデモで、菅直人首相のお膝元で「菅直人は辞職せよ!」とシュプレヒコールを上げるというものだった。 規模は約1000人。わたしは、12時には吉祥寺に着いたが、それ…

赤ちゃん大いに笑う

2011/07/04 19:36 マイフェブリットともいうべきyou tubeの動画は、赤ちゃんが笑っているものだ。世の親たちは、こぞってわが赤ちゃんの歯の生え揃わない口を大きく開けて笑うシーンを撮っている。赤ちゃんの笑いにはとてつもない魅力があることを知っている…

charlie bit me

2011/07/03 00:10 you tubeのわたしのお気に入りがタイトルのチャーリーがぼくの指を噛んだ、だ。おそらくハリーは3歳くらいだろう。チャーリーは歯が生えたばかりのまだ乳児である。二人はソファに肩を並べて座っている。そして、ハリーが何を思ったか弟の…

ニッポニア・ニッポン

2011/06/25 11:43 特別天然記念物トキは鴇と書く。この漢字を見ていてふと思った。これの偏であるヒと十をつなぐと、カタカナでトキと書いてあるように見えるのである。もしもこの字の考案者が本当にそのような意図でこの漢字を考えたなら、わたしはその人の…

アイ

2011/06/14 20:22 その若い女はアイと名乗った。年甲斐も無く繁華街をナンパ歩きしていて見つけた女。よほどものほしげな顔をしていたからだろうか。あちらから先に声をかけてきたのだ。不快指数全開のこの時期、彼女の着ているものは涼やかと言うよりは扇情…

バラク・オバマ就任演説より

2011/06/10 23:40バラク・オバマ就任演説より As we consider the road that unfolds before us, we remember with humble gratitude those brave Americans who, at this very hour, patrol far-off deserts and distant mountains. They have something to…

ドラキュラの愛

2011/06/10 23:20 コンピュータは将来感情を持つことができるだろうか、というようなことを考えていると、自然感情とは何かという疑問が生じてくる。植物には心はない。これはゲーテが言った。しかし、そんなはずはない。植物にないとするなら、蝿や蚊やゴキ…

言論の自由について

2011/06/05 21:28 ちっとも自由ではないのに、自由だと思っている人はすでに自由の奴隷になっている。 有名なゲーテの言葉である。この言葉ほど自由の本質を的確に説いたものはないのではないか。極論をいうなら、この世に自由などありえない。自由というも…

青春の光と影

2011/06/01 23:16 近頃、青春の光と影にはまっている。映画そのものは見たこともないのに、何となく青春の甘酸っぱさが蘇ってくるような気がするからだ。いろんな歌手が歌っているが、わたしはシナトラの声が一番好きだ。下手な訳をつけてみた。 Rows and f…

楽しい英会話教室2

2011/05/26 20:01 4,5年ほど前のことだが、近くのコミュニティーセンターの英会話教室に通ったことがあった。その当時は、スリランカ人のトニーが教師だった。長身で色が浅黒く精悍なパンサーを見るようないい男だった。 そのトニーにある日、わたしはい…

因幡の白うさぎ

2011/05/23 22:17 むかし、むかしあったげな。因幡の国気多ちゅう処に一匹の白兎が住んどったげな。ある時、天が破れたぐらいの、ようけい大水が流れてな、壱岐島まで流されて困ちょたげなわい。そこに、わにざめと出会ったげな。白兎は、わにざめをだまくら…

なんこう

2011/05/21 11:25 昔、俳優の故名古屋章さんがムヒのコマーシャルをやっていたのを良く憶えている。たしか白衣姿の薬剤師に扮した名古屋さんが店にやってきた婦人とこういうやり取りをするCMだった。婦人:「あのー。ムヒが欲しいんですけど・・・」名古屋:…

無法松の苦笑

2011/05/20 19:31 先日、無法松の一生を見て感動したと書いた。これに対し、Mさんより思わずわが目の鱗が落ちるほどのコメントを戴いた。これは本当に面白い視点である。 おそらく、今の女子高生あたりから見ると、松五郎のような男はストーカーのごとく映…

無法松の一生

2011/05/15 23:55 BS無法松の一生 ミマシタ ナキマシタ。まさに古き良き日本。この時代にはまだこんな純な男がいたのだ。 男命の純情は燃えて輝く金のほーし。 三船敏郎が良かった。高峰秀子も良かった。この映画は、ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受けて…

○と△と□

2011/05/15 17:47 わたしは、常々世の中は○と△と□だと思っている。これは、相撲の心技体と同じでホーリートリニティである。○は言うまでもなく和であり、また縁であり、円でもある。△は、これも言うまでもなくバランス感覚である。○と△と二つ揃っていれば、…

薄暗き電車の窓に緑映ゆ

2011/05/15 14:16 節電のお陰で、最近は電車に乗っていても寛いだ気分になれる。今までの車内が明るすぎたのだ。薄暗いと良いのは、他人の視線を気にしなくて済むことだ。それに、副交感神経とやらが優勢になって全身の筋肉が気持ちよく緩むのだろう。ついつ…

紐育 紐育

2011/05/14 13:02 紐育と書いてニューヨークと読むらしい。ちなみに聖林はハリウッドである。ハリウッドはhollywoodで、本当は西洋柊のことなのだが、誰かがholyと間違ったためにこうなったらしい。 最近、わたしは靴紐を引きずって歩いている若者の姿を見か…

ラディゲ

2011/05/13 20:32 若かりし頃、レイモン・ラディゲの小説にイカれた。三島が影響を受けたというだけあって、その文体のとてもティーンエイジャーとは思えぬ硬質さにほれぼれとした。コクトーのいうクリスタルガラスをカットする機械の精密な動きにも似た筆さ…

1,1,9,9と3,4,7,8

2011/05/13 17:18 再びクイズ問題。この前のようなへまはしません。 ただし、簡単なようで、案外頭を悩ませますので、ご用心。 お忙しい方は、どうぞパスしてください。 さて、問題は二つ。それぞれ4つの数字を加減乗除(括弧もつけて良し)、如何様に計算し…