world war Ⅳ

2010/02/16 20:08


今読んでいるTom Clancy監修、David Michaels著 End Warに次のようなアインシュタインの言葉が掲げられている。

I know not with what weapons World War ?will be fought, but World war ?will be fought with sticks and stones.

第三次世界大戦でどのような兵器が使用されるかは知らないが、第四次世界大戦では棒と石を持って戦うことになるであろう。


少し古いが、紀元節の産経一面に櫻井よしこ氏の「鳩山首相に申す」という記事が載せられていた。これに石垣島の「非常事態宣言」が詳述されている。

ことの発端は、昨年4月1日から3日まで、在日米海軍が掃海艦2隻を石垣港に寄港させたいと通知したことだったという。
これに地元の「九条の会やえやま」「八重山地区労働組合協議会」「いしがき女性九条の会」など8団体を先頭に反対の声が起きた。
大浜長照市長も強く反対、拒否回答をした。
また、地元紙の「八重山毎日」は3月18日付の社説で、米艦船の寄港を「果たして台湾や中国などがどう受け止めるか」と問うた。

そして、寄港予定日が近づいた4月1日、市長は「非常事態宣言をして対応せざるを得ない」と述べ、3日に延期された寄港に際して本当に非常事態を宣言した。反対派の組織した「約300人のデモ隊」が港を封鎖しケビン・メア総領事らを7時間半にわたって封じ込めた。

櫻井氏は、このような反応を驚くべき倒錯であると断じ、日本の安全保障に、米中両国が持つ意味も、両者の違いはなにかも見えていないと述べられている。
そして、この島にこの異常反応をひき起こした体質と鳩山政権の安保政策には、共通点があると書かれている。

櫻井氏が厳しく指摘しているのは、鳩山首相が自身が掲げる理想という名の色眼鏡を通して見た世界と現実とには大きな乖離があるということである。

たとえば、オバマ大統領の「核なき世界の構築」への表明であるが、鳩山首相がいたく感心しているのとは裏腹に、大統領は、核の無い世界が自分が生きてる間に実現されるとは考えていないことを明らかにしている。むしろ、国防戦略の専門化が指摘するのは、「世界が、核拡散が一気に進むティッピング・ポイントに達する危険」であると述べられているのである。そのうえで、

「人類がコントロール不能の核拡散に向かうのか、危うく踏みとどまって核をコントロールできるのか、岐路となるのがイランに核保有を思いとどまらせられるか否かだともみられている。
しかし、イランなどはウラン濃縮を進めており、オバマ大統領の非核世界に向けての努力宣言とは正反対に、現実世界では核の近代化と拡大化が猛烈に進みつつある。北朝鮮が核保有国となり、イランが9番目の核保有国になるとき、まず中東諸国を中心に核拡散が起きる可能性は否定できない。核は一気に拡散する危険性がある。
そうした危険な潮流へと世界を誘い込みかねないのが、中国の、北朝鮮、イランに対する支援政策である」と述べられているのである。

そして、氏は、鳩山首相に対し、中国にきちんと物を言うことが必要であると説き、同時に、当面日本が切実に必要とする日米安保体制の緊密化のために、普天間飛行場移設問題をどのように解決するのか、いたずらに5月末まで待つのではなく、国民に説明する責任があると述べ、これが出来ないようであれば、国民の「いのち」への背信であると結ばれている。

わたしは、世界の終焉を指す零時まで後何分あるかは知らないが、友愛を唱える日本の首相が分針を進めてしまったことだけは間違いないと思う。