本日の産経「主張」から

2010/01/11 22:30

本日1月11日付産経新聞「主張」は、外国人参政権について踏み込んだ記事を載せている。

「自民は反対姿勢を明確に」とのタイトルの本文を紹介したい。

鳩山由紀夫首相や民主党小沢一郎幹事長が永住外国人への地方参政権付与法案の今国会提出に意欲を見せている。国の主権が損なわれかねない重大な問題である。

鳩山首相は年頭の会見で、「与党との調整が済めば、提出したい」と述べた。小沢幹事長も昨年暮れ、韓国で「日本政府の姿勢を示す意味でも、政府提案として出すべきだ。通常国会で現実になるのでは」との見通しを示し、9日には党幹部も成立に言及した。

ただ、与党内で国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融相が民法ラジオ番組で「私は(閣議で)賛成しないので、国会に法案提出できない」と述べるなど流動的な面もある。しかし、韓国サイドや昨夏の衆院選民主党を支援した在日本大韓民国民潭(民潭)に属する在日韓国人から参政権を望む声が高まっており、予断を許さない状況である。

これに対し、野党第一党自民党の動きが少し鈍いように思われる。昨年暮、同党の保守系の国会議員を中心とする「真・保守政策研究会」が外国人参政権に反対する決議を出した。これらの声を盛り上げるべきだ。

他方、千葉、石川、熊本などの県議会では、外国人参政権に反対する意見書が次々と採択されている。「賛成」から「反対」に転じた県議会も少なくない。性急な法案成立を目指す鳩山政権への危機感の高まりと見られる。

外国人への参政権付与は、参政権を国民固有の権利とした憲法15条に違反する疑いが強い。立法措置を講ずれば違憲ではないとする平成7年の最高裁判決もあるが、それは傍論で述べられたものにすぎず、法的拘束力はない。同判決の本論では、地方参政権を定めた憲法93条の「住民」に外国人は入らないとしている。

一方、首相は日韓安保共同宣言について「これから日韓で協力していく機運が高まっている中で出てきた話だ」と両政府間で検討中であることを示唆した。日韓両国が安全保障面で協力していくことは大切だが、そのことと在日韓国人の賛成権の問題は別である。

自民党谷垣禎一総裁は昨年9月の就任会見で、外国人参政権に「慎重であるべきだ」と述べた。自民党が真の保守政党として再生するためにも、総裁自らが先頭に立って、外国人参政権に反対する姿勢を明確に示すべきだ。
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自民党総裁たるもの、「慎重であるべきだ」などという、イエスともノーとも分からぬ発言はすべきではない。党内が反対でまとまっていないのであれば、このような中途半端な発言そのものを差し控えるべきである。こんな弱腰姿勢では自民党への支持率は下がる一方だ。

今、民主党がここぞとばかりに外国人賛成権付与に躍起になっている。なぜ、これを失地回復のチャンスと考えられないのか。何か弱みでも握られているからなのか。そう思われたくないのなら、外国人参政権付与反対の姿勢を堂々と示すべきではないのか。

わたしは最近、民主党の中枢に入り込んで外国人参政権付与反対を堂々と明言する亀井静香は、どのようなバックがついているのか知らないが大いに期待できる人物であると思うようになった。この男が民主党にとって獅子身中の虫となって大暴れしてくれることを願いたい。今のわたしには自民党などよりも「俺が悪いのは顔だけだ」と嘯くこの男一人のほうがよほど頼もしいとさえ思える。