2020-01-01から1年間の記事一覧

奔訳 白牙47

2017/07/13 12:34 ここには殺伐とした空気が流れていた。それは虫のようにぶんぶんと唸り声を上げている。絶え間なく続く緊張と突如として変化する状況は彼の神経と感覚を圧迫し、神経質で落ち着きなくさせ、今にでも何かが起こるのではないかという不安で脅…

奔訳 白牙 47

2017/07/12 16:12 第二章 絆 白牙の日々は群との関わり合いの中に過ぎていった。その間、キッチェは棒に繋がれたままで、一方彼は何かを求め、あるいは何かを探し、あるいは何かを学ぼうとしてキャンプ中を走り回った。彼はすぐに人間というもののやり方を習…

奔訳 白牙46

2017/06/04 13:12 キッチェが白牙の傷を舌で慰めるように舐めてやり、自分の元に引き止めようとした。しかし、好奇心が彼の内で暴れまわり、数分後には新しい冒険を求めて彼は飛び出していった。途中、彼は一人の人間に遭遇したが、それはグレイビーバーで、…

奔訳 白牙45

2017/05/23 20:20 両親は、自分と少しばかり違っているというだけであったが、しかし、ここに突然、一見して自分と同じ種と分かる生き物が現れた。そして、一目会った瞬間から、彼らが彼を殺そうとばかりに襲いかかってきたことに、彼は隠然とした怒りを覚え…

奔訳 白牙44

2017/05/07 14:36 インティアンたちもまたその音を聞いた。狼の仔はその音が何かを知っており、最後に泣き声というよりも勝利の雄叫びのような、長い鳴き声を一つあげると、それきり泣き止んでじっと母親の、凶暴で決してなにものにも屈することのない、闘え…

奔訳 白牙43

2017/05/05 13:11 火を起こすもの 灰色の仔は、いきなりそこにやってきた。彼の落ち度であった。彼は不注意だったのである。彼は、水を飲もうと洞窟を出て川までやってきたのである。睡眠不足のためか頭が重かった(夜通し狩りに出ていて、今起きたばかりだ…

奔訳 白牙42

2017/04/30 21:54 肩の傷は硬くなって酷く痛み、そのために彼は時々びっこをひいて歩かねばならなかった。しかし今、彼が見る世界は違っていた。彼はその世界に、大山猫との死闘以前にはなかった意気を感じ、堂々と胸を張って踏み入るようになった。彼は、人…

奔訳 白牙41

2017/04/23 16:34 灰色の仔は内なる命に突き動かされ、母親の傍で立ち上がって勇敢にも唸り声を上げた。しかし屈辱的なことには、母親は彼を鼻先で押し退け自分の後ろにつかせたのである。入口が低すぎて山猫は跳び込むことが出来ず、腹這いになって入って来…

奔訳 白牙 40

2017/04/20 21:57 再び飢餓がやってきて、灰色の仔は噛みつかれるような空腹をはっきりと意識した。雌狼は、彼女自身も痩せ衰えながら必死で肉を求めて走った。彼女は、もはや洞窟の中で眠りにつくことはほとんどななく、一日中狩に費やしたが、その成果はな…

奔訳 白牙39

2017/04/16 22:49 第五章 肉の掟 灰色の仔の発達は目覚ましかった。二日間休んだだけで、再び洞窟を出て探検へと出かけたのである。そして、その探検の途中で彼は、彼が雌狼のご相伴に与った鼬の母親の幼い仔が母を探して回っているのを見た。今回の探検では…

奔訳 白牙38

2017/04/11 21:51 彼が泣き叫び後退さりしているうちに、見ると母鼬は仔の一匹に飛びついて近くの藪の中に連れ去った。母鼬に傷つけられた首の傷は痛んだが、それは実際の痛み以上に強く感じられ、彼はその場に座り込んで弱々しく泣き続けた。母鼬は小さな身…

奔訳 白牙37

2017/04/10 08:11 激流の下は二つ目の淀みで、彼はここで渦に捕まり、緩やかに岸へと運ばれて、そして緩やかに捨てられるように小石の河床へと投げ出されていった。彼は狂ったように足で水を掻いて岸に辿りついた。 彼はまたここで世界について学んだのだっ…

奔訳 白牙36

2017/04/09 17:26 しばらくして、ライチョウは静かになった。彼の方は片方の翼に喰らいついたままで、双方は地面に腹ばいになったまま睨みあった。彼は凶暴な唸り声を上げ相手を脅かそうとする。その鼻面を彼女が突っついたので、これまでの突っつかれた傷と…

奔訳 白牙35

2017/04/02 16:32 ビギナーズラックであった。狩る者として生まれ(もっとも彼はそのことを知らなかった)、初めて巣であった洞窟を出て、すぐのところで肉と出くわしたのである。まさにそれは偶然の出来事であり、そのようなところにライチョウの巣が巧妙に…

奔訳 白牙34

2017/03/21 21:16 しかし斜面は段々と緩やかになってゆき、草がその表面を覆うようになった。そして勢いが止まった。転がり落ちるのが止んだとき、彼は痛さから叫びを上げ、それから長い泣き声を上げ続けた。そして、ごく当然に、これまで人生で千回も排泄を…

奔訳 白牙33

2017/03/18 21:43 これまで彼が経験してきた他の壁とは違い、この壁は彼が近づけば近づくほど後退していくように見えた。柔らかな鼻を使い恐る恐る壁を突いてみようとしても硬いものに当たることはない。壁の材質は恰も光そのものであるかのように通り抜けた…

奔訳 白牙32

2017/03/15 22:57 よって、母親に示された法に従うこと、そして未だ見ぬものや知らぬものに対する感情、すなわち恐れに従うこと、彼はこれを守って洞窟の出口へは近寄らずにいた。故にそれは、彼にとってずっと光の白い壁であり続けた。母親がいないとき、彼…

Karaoke

2017/06/14 17:25 2weeks ago, if you didn't forget, we were going to the Arthur (the Karaoke house) in Honda.And we sung many English songs. I still remenber who sung what song. But, shamefully enough, I do not yet remember the all name of …

実に醜い河野洋平氏

2017/06/05 08:20 このひと、実に醜い顔になった。40過ぎたら男は自分の顔に責任を持たねばならない、なんてことを言ったのはリンカーンだったか。 このひと、息子の太郎氏から肝臓を貰って生き延びている。肝臓は再生力が強い臓器とはいえ、太郎氏の健康に…

奔訳 白牙47

2017/06/03 23:42 キッチェが白牙の傷を舌で慰めるように舐めてやり、自分の元に引き止めようとした。しかし、好奇心が彼の内で暴れまわり、数分後には新しい冒険を求めて彼は飛び出していった。途中、彼は一人の人間に遭遇したが、それはグレイビーバーで、…

2017.6.2: 今日の迷言 古いものが古いとは限らない

2017/06/02 17:33 ジャックロンドンやソローの一世紀以上前の本を読んでいて感じるのは、その中身が全然古いどころか、思想的には現代を超えているように思えることだ。 ジャックロンドンで言えば、彼は狼や犬の視点を通して、如何に人間が猿であるかを教え…

Korea problem

2017/05/29 14:51 Do you know how many cards are in playing cards? The answer is 52 ordinary cards and one joker. And my second question is how many weeks we have in a year. The answer is 52weeks and plus 1day. And also we have 4 seasons in…

About travel

2017/05/29 14:44 'To the moon and beyond' is a small story I read when I was high school student. I can't remember every detail of the story, though I remember a bit about the beginning. It was a Greek mythology of Icarus and Daedalus. I t…

肝心な時にいつもいないじゃないか、この知事は

と言えば、察しのいいひとはすぐにお分かりかと思うが、今新型のコロナウィルスで世界中が慄いているときに、しかも自分が所掌する県内にはディズニーランドもあれば成田空港もあり、また中国の武漢市から急遽チャーター便で帰ってきた人たちが某市のホテル…

奔訳 白牙35

2017/04/02 16:32 ビギナーズラックであった。狩る者として生まれ(もっとも彼はそのことを知らなかった)、初めて巣であった洞窟を出て、すぐのところで肉と出くわしたのである。まさにそれは偶然の出来事であり、そのようなところにライチョウの巣が巧妙に…

奔訳 白牙34

2017/03/21 21:16 しかし斜面は段々と緩やかになってゆき、草がその表面を覆うようになった。そして勢いが止まった。転がり落ちるのが止んだとき、彼は痛さから叫びを上げ、それから長い泣き声を上げ続けた。そして、ごく当然に、これまで人生で千回も排泄を…

奔訳 白牙33

2017/03/18 21:43 これまで彼が経験してきた他の壁とは違い、この壁は彼が近づけば近づくほど後退していくように見えた。柔らかな鼻を使い恐る恐る壁を突いてみようとしても硬いものに当たることはない。壁の材質は恰も光そのものであるかのように通り抜けた…

奔訳 白牙32

2017/03/15 22:57 よって、母親に示された法に従うこと、そして未だ見ぬものや知らぬものに対する感情、すなわち恐れに従うこと、彼はこれを守って洞窟の出口へは近寄らずにいた。故にそれは、彼にとってずっと光の白い壁であり続けた。母親がいないとき、彼…

Karaoke

2017/06/14 17:25 2weeks ago, if you didn't forget, we were going to the Arthur (the Karaoke house) in Honda.And we sung many English songs. I still remenber who sung what song. But, shamefully enough, I do not yet remember the all name of …

実に醜い河野洋平氏

2017/06/05 08:20 このひと、実に醜い顔になった。40過ぎたら男は自分の顔に責任を持たねばならない、なんてことを言ったのはリンカーンだったか。 このひと、息子の太郎氏から肝臓を貰って生き延びている。肝臓は再生力が強い臓器とはいえ、太郎氏の健康に…