本日産経「正論」より

2010/03/26 22:52

京都大学名誉教授の市村真一氏の正論「希望的観測では首相は務まらぬ」から

永田町界隈の風刺話を聞いた。
「東京には、正体不明の怪鳥がいる。日本人はサギだと言うが、中国人はカモと見、米国人はチキン、欧州人はアホウドリだと言う。本人はハト(鳩)と言い張っているが、おれは日本のガンだと思う・・・」と。ワシントンの日本人社会が発信源だとか・・・。

よく出来た風刺だと思う。ついでながら、わたしなどから見れば、鳩山などはただの人気トリに過ぎない。
ところで、日本の国鳥は雉で、一万円札のD券に使われている。なお、一番新しいE券の鳥は鳳凰である。
そして、もう一つ。すべての日銀券に使用されている鳥がいる。それは何か。この問題をわたしの日記を読んでくださる皆様へのプレゼントとしたい。

肝心の氏の発言内容を書き忘れるところだった。氏は、トインビーの良き宰相の4条件を上げ、鳩山首相がこれらを著しく満たさないと断言されている。
そのトインビーの4条件とは次の如くである。なお、カッコ内はその条件を満たす人物として彼が挙げた例である。
?勇気と、国民を奮い立たせる能力がある。(アタチュルク:トルコ共和国を創設、チャーチルガンジーホーチミン
?私的偏見がない。(トルーマン
?他人の考えや気持ちを敏感にとらえる直観力を持つ。
?あくまで確実で限られた目標を追及する。(レーニンスターリン

氏は、?でトインビーがトロツキーを幻想家として失敗し、レーニンスターリンは現実主義者として成功したと論じた、としている。

鳩山首相は全ての条件を満たさないが、とりわけ?について致命的であると断じている。まったく異論の入る余地のない見事な指摘であると思う。

また、氏は自民党にも苦言を呈しておられる。この国を危殆に瀕させないためにも、現政権の 受け皿つくりを急ぐべきであると。その上で、

?党首選出の手続き改正と実施。
?影の内閣の選任。
を提案されているのである。

果たして、今の自民党に氏の要望に応えられるだけのことが実際出来るのか甚だ疑問である。しかし、座して敵失を待つだけでは失地回復もまた不可能である。
谷垣さん、どうかもっとしっかりしてください。