井の中のカワズ論

2014/08/15 10:07


ここしばらく、クワス算について軽薄短小な頭を悩ませてきた。

もしもそれがどのような理論も正しいことを証明できない、ということであれば、クリプキ自身も認めている(端から承知のはず)通り、クワス算そのものもそれに含まれているわけで、これは確かに巧妙に考えられたものである。

ところで、パラドックスというものについてだが、果してわたしたちが普通に陥るパラドックスの罠(クワス算もその一例である)に自然が陥ることなどあるだろうか。

たとえばタイムマシーン。これはきわめて分かりやすいパラドックスを含んでいる。これに乗って未来へ行っても過去へ戻ってもパラドックスが生じる(未来へ行って当たり馬券を知って現在へ戻ってそれを買えばオッズは下がる。過去へ行って歴史を改変すれば現在は変わってしまう)。

しかし、実際にはタイムマシーンはどれほど科学技術が発達しようが完成しない。
また、一時ニュートリノが光速を超えるのではないか、と話題になったが、大山鳴動ネズミ一匹も現れず、単なる計測ミスの類のものであることが後で判明した。

自然は決して自己矛盾を起こさない。決してパラドックスを起こさないように巧妙に仕組まれたもの、それが自然だからである。