拝啓 大江健三郎様

 

 

2015/05/05 13:10

 

 拝啓 大江健三郎

 

 

 

まずはじめに、わたしはあなたが好きではありません。ありていに申せば大嫌いであります。

 

 

 

先ごろ、憲法記念の日にあなたは、わが国首相を呼びつけにし、その平和に対する姿勢に疑念と批判を述べられました。

 

 

 

もちろんわたしは、あなたが戦争好きとは夢にも思いませぬし、また逆に現首相が平和嫌いであるとも考えません。

 

 

 

あなたと安部首相の違いは、わたしが考えますに、口先、筆先だけの平和主義者と現実的平和主義者の違いであります。

 

 

 

平和は、声を大きく上げてお経のように唱えていれば保たれるものでは決してありません。また、耳なし芳一の話ではありませんが、これまたお札をいっぱい貼っていれば戦争を追い払えるというものでもありません。

 

 

 

戦争を回避し、平和を維持することのできる唯一現実的な方法は、軍備によって敵の戦争意欲を削ぐこと以外にはありません。

 

今や自ら進んでわが国の敵国になろうとしているシナにしても、モンゴルや東トルキスタンチベットを武力で侵略し、南シナ海さえ我が物顔で制圧しようとはしても、喉から手が出るほど欲しいらしいわが国の尖閣には拱手しています。

 

 

 

これは偏に軍事力の、わが国自衛隊日米安保体制の存在によるものであることをあなたは疑うのでしょうか。

 

 

 

アメリカ製の、ユダヤ人たちの実験的試みとして制定された憲法9条をあなたは守りたいらしい。

 

実に愚かなことである。と、わたしは感じます。憲法を守って国を見殺しにするという、本末転倒も甚だしい行為であると思うからです。

 

 

 

極論ではありますが、所詮憲法などとは言ってはみても、それは愚かな人間の欲望の結晶でしかありません。

 

幸福を求める権利。自由の追求。人が死んだり傷ついたりする戦争は止めようじゃないか、というこれまた独善的で、流れ星に願いを叶えてもらうような幼稚な作文に過ぎない日本国憲法9条。

 

 

 

あなたは本当にこんなものを守ろうとしているのですか。こんなものを守ろうとしている人が本当にノーベル文学賞受賞者なのですか。