噛みつき市長

時代劇ならよく見るシーンだと思う。

だいたい悪代官かなんかが悪徳商人から貰った小判を噛んでその純度を確かめるみたいな。

東京オリンピックの金メダルは、いわばメッキである。だから、噛めば傷くらいは付いても不思議ではない。

けれども、わたしはこの市長を責める気は全く起きない。むしろ、またネタに飢えたマスゴミが騒いで煽ぎよるは、くらいの気持ちで見ている。

世の中にはLGBTの人がいる。

文字通り、何にでも噛みつきたがるお人も存在する。名古屋市長はその一人であったことを今回カミングアウトさせた。

それだけのことである。

大抵の人は、おそらくそれくらいの、わたしとたいして変わらない気持ちで見ているに違いない。

騒ぐのは、視聴者を稼ぎたいマスゴミと、噛みつき亀のように人のアラを見ればここぞとばかりに噛みつきたがる人である。

でも、こんな人は、上にあげたLGBTや障害のある人や差別を受けていると言われる人には決して噛みつかない。

人間ができているからである?

わたしは、名古屋市長のような人は稀有な存在とは思わない。でも、やはり少し「変わった人」で、そのために子供の頃から苦労をしてきたのではないかと思う。

もちろん、公人だから責められる。それはそうだと思うが、世の中もう少し寛容であってもいいのではないかと思う。

天下のトヨタまで、世間を気にして余裕のない態度をとっている。

わたしにはこんな風潮の方がよほど気になる。