従軍? 慰安婦? なにが問題なのか

2013/05/23 08:29
従軍? 慰安婦? なにが問題なのか

何か、とても大きなことのように報道されている。例の橋下発言である。その少し前には東京都知事の発言が問題視された。
要するに、メディアの好餌にされているのである。

わたしには橋下発言の何が問題になっているのかがよく分からない。ただ、マイクを向けられた女性たちが一様に「女性をばかにしている」と口にしているのを聞いて、ぽかんと口を開けるのみである。
世の中、男と女だけである。そうすると、橋下氏は世の半分を敵に回してしまったことになる。しかも量だけではない。質の面でも男よりはるかに強力な種族に対して宣戦布告をしてしまったのであるから、その勇気には称賛を惜しまない。

そこで、わたしも少しばかり勇気を奮い起こして、世の女性たちの眉を顰めさせるのを覚悟で過激な発言をするなら、あなたたちはAVというものを見たことあるの?と聞きたい。
あるいは、日本中いたるところの繁華街で、中国人や韓国人と思しき女性たちが酔っぱらいの袖こそは引かないものの「マッサージいかがすか」などと声をかけているのを見たことはないの?と聞いてみたい。

そのマッサージとやらが如何なものか、春といえば文春くらいしか買ったことのないわたしにはよく分からないが、ただのマッサージなら何も街中で声をかけて男の客だけを引っ張ることもあるまい、とおおよその、マッサージとはいうものの、いわゆるいかがわしい行為をやっているのであろうくらいの見当はつく。

今や日本中、慰安婦だらけである。・・・いま使ってみてはじめて気が付いたが、この慰安婦という言葉、至って穏当な言葉ではないか。決して売春婦ではないのだ。

脇道に逸れるのは止めよう。まっすぐ論理を展開しよう。

今日本中にマッサージ嬢という名の慰安婦が溢れているというのに、あるいはAV嬢などいう職業の女性が五万といるというのに、このことについては日本の人口の半分以上を占める女性たちは、どういうわけか固く口を閉ざしたままである。
また、韓国政府や中国政府は、竹島尖閣諸島については喧しいことこのうえないのに、この重大な問題についてのクレームは寡聞にして聞いたことがない。途方もなくアナクロな人権侵害が行われているというのに、なぜ彼らは日本政府を批判しないのだ。なぜマッサージ嬢の石碑を建てようとはしないのだ。

そうすると、これはつまり、こういうことではないのか。従軍慰安婦の「慰安婦」に問題があるのではなく、「従軍」の方により重い罪があるのだ。
しかし、従軍とは言わなくとも、軍のつくものには軍医もいれば軍用犬もいる。軍用ピストルもある。だが、誰も軍医や軍用犬、それに軍用ピストルなどという極めて危険な代物についても批判をしない。

では、従軍慰安婦のいったいどこに問題があるのだろう? とわたしはついつい首を傾げてしまうのである。


慰安婦と売春婦の違いは何か。わたしに言わせれば、何ら質の違いはない。それは単に戦時と平時との言葉の使われ方の違いである。
慰安婦などと呼ぶから、いかにも軍が、そして政府が関与したかのような誤解を受けるのだ。

戦時には、性欲旺盛な若者たちは戦場に駆り出されるから、需要に伴って売春婦の供給が増えるというだけのことである。これは強制など行わなくともまったく経済原理に基づいて、ごく自然に増えるだけのことだ。疑うなら、新宿や池袋を見てみればよい。やくざは決して国の関与など受けてはいない。

また日本人が特別性欲旺盛なはずはなく、また日本人が特別性に関して不道徳であったと考えることは極めて不自然である。

売春という職業そのものは、否定しようにも否定できない。戦争にしても同様である。その決して否定できない両者を結び付けて、いかにも正論ぶって、日本人を、そして大日本帝国(こう呼ぶことに何のためらいがあろう。軍人勅諭教育勅語を一度は読んでみるとよい)を槍玉に上げる行為は、これはもはや病弊としか思えない。