2016/07/05 22:48
法律用語で同時履行の抗弁権というのがある。難しそうな言葉だが何のことはない。要は、物を買うときにはお金を同時に払いなさい、ということである。
しかし、ここで屁理屈のようだが、わたしはこう思うのである。
アイスクリームを一個買ったとする。わたしが買うのはいつもハーゲンダッツである。一個300円ほどはする。
しかしまぁ、そんなことはどうでもよい。
300円払ってストロベリー味のハーゲンダッツを一個買った。税込で324円払った。
そこで、わたしはこう思ったのである。わたしは324円払ったからアイスクリームを手に入れたのだろうか？ それとも、アイスクリームを手に入れたから324円払ったのだろうか？ と。
さて、アイスクリームが先か、それとも324円が先か。
どちらが原因でどちらが結果なのだろうか？
物理では因果律というのははっきりしている。ミクロの世界においてもマクロの世界においてもこれが破れたということは聞いたことが無い。
しかし、これが実生活となると上のようなことが起こり得るわけである。
タブレットを掌に載せてニュースを見ながら駅のコンコースを歩いていた。同じようなのがもう一人、これはスマホでゲームをしながら歩いていた。
蟻さんと蟻さんがごっつんこ、というわけで、タブレットを落として壊してしまった方が大いに怒った。おめぇが悪りぃ、いやおめぇが悪いんだろ！ と喧嘩が始まった。さて、原因はどちらにあるのだろうか？
