表皮上の些細なこと

人間の、人類の歴史などと大上段に振りかざしてみても、地球の表皮の、上っ面での、常在菌の運動に過ぎない。

やがて、ごっそりと大量の垢となってこそげ落ちる運命なのだ。

まったく人間になど何の価値もない。それを、やれ神が我々を作ったなどという者、それを信じる者、宗教は神の教えなどと嘯く者、いったい人間というのは、皆が皆、自己愛性パーソナル障害なのではないか。

自分たちが常在菌にすぎないことを自覚して、もっともっと謙虚に慎ましく生きられないものか?


世の中の生き物は、ヒト以外の生き物は皆謙虚であり、まさに「神」の教え通りに生きているではないか。


傲岸な人間どもよ。何世紀か後に、奇跡的に生きながらえて、仮に火星に居住地を作ったとしても、それは新たな惑星の垢になるだけのことではないか。

神を求めるが如く、いくら宇宙を探索しても、永遠に他の生き物に会えることはないだろう。

せめて、この惑星の近しい仲間たちが絶滅せぬよう、もう少し謙虚になって、同じ命を愛しみあうようなれないものか。