神の宝石

2014/06/28 09:14

前に菅元首相を出汁に「同時性」ということを書いた。そのときに、突拍子もない話と思われるかも知れないが、この宇宙そのものが始めから終わりまでまったく同時なのだということに気が付いた。

同時という言い方は確かに変だが、最初から最後までこの世で起きることが決まっているとするなら、時間などというものはそもそも存在しないと同じなのである。
時間は、人間がかってに考えた概念であって、この宇宙を系の外から観察する者にはそのような次元は存在しない。一秒も一兆年も同じこと。3次元で例えるなら、美しい鉱物の表面や内部を矯めつ眇めつしているようなもの。

円周率πは、一つの宇宙である。これは超越数と言われ、小数点以下の数字は果てしなく続く。しかも同じ数字の組み合わせが無限に循環することはない。
その初めから終わり(は恐らくないであろうが)まで、数字のコンビネーションはあらかじめ決まっているのに、今この瞬間に分かっているのは、その瞬間にスパコンがはじき出した数字までである。

わたしたちの時間という概念は、結局これと同じである。

つまり、πは固定したものであるにもかかわらず、わたしたちには今現在分かっている数字のその先の数字を特定できない。
しかし、πに時間が関係するわけがない。πは人類が誕生する以前から一定不変であった。そして今後何億年経とうと変わるはずがない。
この宇宙とて同じこと、とわたしは考える。系の外から見たとき、この宇宙はπのように固定している。その中で起きるイベントは最初から最後?まで決まっているのである。

宇宙とは、美しい鉱物のようなものだ。固定していて、いろんな元素が混じっているが、その中身は不変なのである。