Cockney

2016/06/23 14:24


英語というのは、今や実質的に世界言語になっている。ただ、そのアクセントについてはアメリカ英語もあればジャパニーズイングリッシュもあり、さらにはロンドンで現地の人が話す英語の中にも、同じイギリス人同士で理解できない訛りや地口のようなものもあるらしい。

たとえば、Cockneyと呼ばれる労働者階級間で話される言語は、韻を踏んだ隠語のようなものがあり、ちょっと聞いただけでは訳が分からない。ただでさえ、いわゆるRP(Receptional Pronounciation)とは違ってthの音がfになったり、hが発生されなかったりする上に韻を踏んだ隠語となると、それこそ上方の人が江戸っ子の地口を聞いているようなものであろう。

たとえば、Turkish bath と言えば、わたしにはトルコ風呂としか思えないが、コックニーでは laugh という意味になる。なんで笑うという意味になるのかは知らない。
警察の隠語で犯人を星というのと同じようなものであろう。
dog and bone というのもある。これは phone、つまり電話という意味である。frog and toad(蛙と蟇蛙)は、road つまり道の意味である。

言われてみれば、わが国にもこれに似たような地口的なものがたくさんある。

兎のとんぼ返りで耳が痛いとか、妹の結婚で姉(値)と相談や、などがそうである。兎のウンチで後が続かんなど、かわいいもの。金魚の雲古みてぇに付き纏いやがってなどは、刑事に尾行された犯人の口上であろうか。
寅さんの啖呵売ならさしずめ、こうなりゃ便所の火事で焼け糞だ、さぁ、持ってけ泥棒、であろう。