自我

わたしとは何か。わたしをわたしたらしめているものとは何か。それは、人間だけにあるのではない。生きとし生けるもののすべてがもっている自我のことである。

昆虫にも自我はある。細菌にもある。ウィルスにもある。

それは、セルフモニターリングシステムに他ならない。

自我とは物理的肉体を常に監視し正常に保とうとする監視制御機能のことである。したがって、物理的というよりはプログラムのような、精神的、いやソフトのようなものである。

当然に肉体あってのものであり、自我が単独に存在するはずがない。だから、霊だのスピリットなどというのはまったくのブルシットである。つまり、牛の糞、馬糞である。

自我は肉体と一体のものであり、双方が単独で存在することは実質ありえない。植物人間と言われるような状態になったとしても、そこにも自我はある。それは元の自我とは大きく変容してしまった自我ではあろうが、それは植物人間となってしまった自分を支える自我である。

つまり、自我と肉体とは表裏一体であり、自我は肉体を、肉体は自我を映す鏡であるということ。