双頭の鷲の旗の下には危険!

2010/01/23 17:19

わたしの好きな藤原正彦氏の御尊父は新田次郎氏である。新田氏は気象庁の役人であったが、また作家でもあった。その有名な作品の一つに「八甲田山死の彷徨」がある。

この小説を読まれた方も多いことと思う。また、映画化もされたからこちらの方から作品を知られた方もおられることだろう。この小説には危機管理の難しさと重要性、それに教訓が凝縮されている。
中でも山田少佐と神田大尉との二重の指揮による混乱が悲劇の大きな要因であったことをこの小説は軸に据えている。

双頭の鷲と言えば、ハプスブルク家の紋章だが、双頭の鷲(ダブルイーグル)は、危機管理にあっては最も忌むべき体制である。

然るに、今の日本の政治はこのダブルイーグル?いや、片方の頭が卑しいハゲワシで片方が鳩という奇妙奇天烈なキマイラ政権となってしまった。
このような体制で、いざ緊急の事態となったとき、この国はいったいどこへと飛ぶのだろうか。それとも真二つに身を引き裂いてしまうのだろうか