確率?

2011/05/12 14:34


先日モンティ・ホール問題というのを、説明不足のまま日記に書いて、読んでいただいた方の貴重な時間を無駄にするという愚を犯してしまった。
ところで、今朝の産経を読んでいて、櫻井よしこさんの菅首相に申す(浜岡原発停止要請の根拠)というのが面白かった。
櫻井さんは、このように述べておられる。
菅さんが浜岡原発停止要請をするにあたって、その根拠として引用したのが文部科学省地震調査研究推進本部の数字だった。また首相が本部長を務める福島原発事故対策統合本部も、30年以内に震度6以上の地震が起きる各原発の、今年1月1日時点での確率を発表した。
面白いのは、浜岡原発の84%と際立って高いが、福島第1原発の確率は0.0%。第2は0・6%となっていることである、と書かれている。

これは、面白い、というより、笑えるほどの話である。地震が起きる確率0%のはずのところに大地震が起きて、原発が大事故を起こした。だから、確率が84%の浜岡原発をすぐに止めろ、という論理である。
たしかに、0%といわれていたところにM9.0の空前絶後の大地震が起きたのであるから、84%といわれているところに大地震が起きる確率は無限に大きくなった、という考え方もできるかもしれない。しかし、その前に、文科省地震調査推進本部とやらの信頼性も数%からせめて数10%程度である、ということを国民に知らせた方が良いのではないか。今回の大地震が起きる可能性を0%としていたくらいだから、これの信頼性もおそらくこの程度であろうと。

わたし自身は、東海地震は必ず近い将来に起こる、と考える。連動して南海も東南海も起きるであろう。しかし、そんなことは随分と前から言われていた。しかし、そのことを巧みに利用し、今をチャンスとばかりに取り上げて、自らの保身と延命を図る手法はマキャベリも賞賛する腕前だ。

しかし、菅さん。心ある者なら、誰があなたなどを信用したりするものか。誰が、この愛しい日本の将来を本気であなたなどに託そうなどと考えたりするものか。
本当の救世主とは、そして英雄とは自らを犠牲にして国を守る者であることを知っているからである。