2015/12/28 15:40
Who dares Wins はSAS(イギリス特殊部隊)のモットーで、敢えて危険を顧みず訳すなら「危険を冒すものは勝つ」となる。
ところが、現実には、勝利者になるような者が危険を冒さないことは承知のとおりである。そもそも勝ち犬になるような者はリスクを避けるし、危険が生じないよう万全の策を巡らすであろう。
だから、危険を冒す者は、英雄になることはあっても真の勝利者になることはない。戦場においては撃ち殺されるか大けがをするかである。
英雄などになって得をすることなど現実には何もない。小うるさい賛辞が始終身の回りにまとわりつくことはあるかもしれない。しかし、それで自己満足に浸る者がいるとしたら余程の変人である。
英雄は、愛や使命のために危険を冒すのであって、現実的な余禄はあったとしても副次的なものであろう。
幸いなことに、わが国にはこのような英雄が、今では英霊と呼ぶしかないが、多くおられた。わが国のもっとも誇るべきことであろうと、勝ち犬にも英雄にもなれない身ながら、いつもそう思うのである。