Windfall

2016/06/05 09:36


昨年の金賞に続き、今年も社内の業務改善で銅賞を頂いた。こういうのをWindfallというのであろう。嬉しい予定外収入である。

もちろん、すべて自分の懐に入るわけではない。みんなの協力があっての受賞なので、ささやかな飲み会をすることになった。

それにしても、Windfallとはよく言ったもので、桃であろうと栗であろうと、あるいは柿であろうと、都合よく目の前に落ちてきてくれた、という感じである。こんなことは滅多にあるものではないし、それなりに努力をした結果が報われたわけであるが、感謝をしなければならない。

そういえば、若かりし頃に駄文を書いて僅かながら原稿料を貰ったことが何度かあった。今もこうして駄文をものしているわけであるが、これがWindfallになるなんてことはまずないであろう。可能性0である。そう考えると、いったい何のためにこんなものを飽きもせずに書いているのか、我ながら首を傾げてしまう。ボケ防止、というわけではもちろんない。そんなものは、必要もない言い訳にすぎない。わたしがこのようなものを書く理由は、それがわたしそのものだからだ。わたしと一体のものだからなのである。

考えてみれば、わたしはいつも何かものを考えている。寝ているときを除き、と言ってもよい。それも詰まらないことばかり。やれAIだの、TSだの、VRだの、ARだの・・・、こういうのを貧乏暇なしというのだろう。
だが、これがなければ、わたしはわたしではなくなってしまうのである。
芥川がいみじくも言ったように、人は結局、その性格どおりの人生を歩むしかないのだ。というよりも、人はやはり、その肉体と同時に運命を与えられて生まれてきたのである。